仮想通貨の消費電力と投機

ビットコインに代表される仮想通貨の総消費電力が国家一つ分くらいに達しつつあるようだ。
それが事実だとすれば、極めて無益な浪費だと思う。

いま、仮想通貨が生み出す莫大な利益が話題になっている。もちろんその利益とは、ドルや円などの従来型「通貨」だ。仮想通貨は素晴らしい価値を持っているようにも思える。だが実際には、仮想通貨を取引することで世間に出回っている通貨の総量が増減しているわけではない。ただ各個人・団体の資産が移動しているだけだ。

ならば、仮想通貨が生み出しているものは一体何なのだろう?

仮想通貨が生むもの

それは、仮想通貨によって行われる「決済」ではないだろうか。仮想通貨が暴騰し、非常に投機的な存在になった為に見失いそうになるが、仮想通貨は本来、様々の実際的な物やサービスを取引するための、まさしく通貨であるはずだ。
ゆえに、仮想通貨による決済の利便性こそが実際に我々へもたらされる、実質的な価値だ。そこで問題となるのは、その「決済の利便性」と「消費電力」が釣り合うかどうかだろう。

仮想通貨が無かった頃でも、世界中の決済は問題なく成立していた。決済の多くは従来からもオンラインで行われ、電力を使っていた。しかしながら、従来型のオンライン決済と比べると、仮想通貨に使われているブロックチェーンによる消費電力は比較にならないほど大きい。だから従来型の決済で必要充分であるならば、従来型のほうが優れている。そのほうがずっとエコだからだ。

つまり、仮想通貨による決済のうちで、従来型の方法では不十分な決済のみが、実質的に仮想通貨が生み出した価値であり、その利便性だと言える。

投機により失うもの

では果たして、仮想通貨が現状でどれほどの利便性を我々にもたらしているだろう?
自らは全く恩恵を受けていないという人が大半ではないだろうか。そのような状況下で、投機目的のマイニングや取引は急増している。そして仮想通貨全体の消費電力は一国家と同等のレベルにまで高まり、今後さらに増大する見込みだというのだ。数年後には世界の総消費電力に匹敵するレベルにまで増大するという予測まで出てきている(それは大げさな気がするけど)。

我々に仮想通貨はどうしても必要だろうか?それは、膨大な量の発電と消費によって自然環境を幾らか破壊してまで得る価値があるほどの革新的なものなのだろうか。仮想通貨はとても将来性のある技術だとは思う。だけど、それが膨大なエネルギーと釣り合うほどの将来性だとは、現時点では到底思えない。

仮想通貨への投機が膨大なエネルギーを浪費している。それは極めてエネルギー効率の悪いマネーゲームだ。こんな馬鹿げたことは我々自身の未来の為に止めなければならない。
熱狂は、いつか沈静化するだろう。だが、無駄遣いしたエネルギーは返ってこない。

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テーマ: 仮想通貨 - ジャンル: 株式・投資・マネー

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